ぐぬぬ……寝すぎたかもしれぬ。
今日は我の一日、聞きたいのか?
よかろう。特別に教えてやる。
我の生活は、下女に合わせてやっている部分もある。
本来なら、祖先・マヌルネコの誇り高き暮らしの如く、乾いた大地を駆けたいところだがな。
聞けば、あのマヌル氏とて最近は「動物園」とやらにおるらしい。
要するに、世の中は最適化という名の妥協で回っておるのだ。
さて、我の主たる寝床は下女のベッドである。
最も居心地の良い場所こそ、王の場所。
当然の理。
下女は端で寝ればよい。
それが秩序というものだ。
ここで我の最適化が発動する。
下女が眠る夜、我も隣で眠る。
ところがだ。
下女は朝が遅い。
昨晩も遅くまで板(ノートパソコン)に向かってカタカタやっておった。
まこと、学習能力に難あり。
ゆえに我は、朝四時に起床する。
皿に盛られたロイヤルカナンを静かに食す。
(最近「太り過ぎ」などと抜かしおる。
ダイエット食にしては悪くない味ゆえ、今回は不問とする。)
その後、トイレを済ませ、夜明けまで再びベッドへ戻る。
そう。
我は二度寝、三度寝、むしろ本寝。
下女がようやく起き出し、我のトイレを掃除する頃、
我は寝室のキャットタワーの頂で日光浴を始める。
これが至福。
下女の良いところを一つ挙げるならば、
我を無駄に触らぬことだ。
我が独りで瞑想したき時を、ちゃんと理解しておる。
そこは評価に値する。
続きが聞きたいか?
よかろう。
我が寝過ぎて忘れていなければ、次回も語ってやろう。
※本稿は王子殿下ご本人の口述を、下女が清書しております。

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